物語でめぐる金沢 『ぼくはまだ、横浜でキスをしない』 樋口有介著(角川春樹事務所/出版)文・協力/金沢図書館
主人公の「アキオ」は母と二人で黄金町に住んでいる高校二年生。母との離婚後、離れて暮らしている父に依頼され、彼の隠し子の身元調査を引き受けます。その話が本当なら、アキオの異母姉になる女性「早葉子(さよこ)」は県警の刑事でした。
アキオが会いに行くと早葉子は、十年前父の起こした盗撮事件が警察の罠だったのではないかと示唆します。陰謀を暴こうとする早葉子に、アキオも協力することになりました。
そんな中アキオは、少し変わった言動を繰り広げる少女「メイ」と再会し、同時に人間の言葉を話す猫「ミケ」と出会います。実はミケには人間の幽霊が取りついていて、自分が生前誰だったのか調べてほしいとアキオに頼みます。メイはアキオの相棒に名乗り出て、彼の夏休みは急に忙しくなりました。
この小説は、ほとんどの部分が横浜市内を舞台としています。金沢区では、十年前金沢町で起きた殺人事件を調べるため、アキオとメイが称名寺周辺にやって来ます。
古びた石畳に桜並木が茂る称名寺参道。殺人事件について話す高校生カップルが歩いていたら、さぞや目立ったことでしょうね。
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