横浜市立脳卒中・神経脊椎センター(磯子区滝頭)は、同院と横浜市営地下鉄線「吉野町駅」、京浜急行線「南太田駅」を結ぶ無料シャトルバスの運行を4月から開始した。
同院は、脳卒中を中心とした脳血管疾患や、高齢者に多い脊椎脊髄疾患等に対して専門的な治療を行う病院で、1日の来院者数は約400人。同院のある磯子区内からだけでなく、港南区や南区から通う患者も多いが、近くに駅がないため、バスを使って通院する患者が多いという。
だが、これまで乗り換えなしで直接アクセスできる路線は、JR根岸駅前と同院とを結ぶ市営バス135系統のみとなっていた。さらに同路線の運行は、病院の受付時間中1時間に2〜3本と少なく、また他の路線を利用した場合は、最寄りのバス停から5〜7分程度歩く必要がある。横浜市営地下鉄線や京浜急行線からバスを利用する場合も同様で、途中の停留所でバスを乗り継ぐか、その停留所から10分弱歩いて来院することとなる。
こうした状況に、同院で行っている外来患者対象のアンケートでは、例年、病院の立地や交通アクセスについての設問で「不便に感じる」という声が多く寄せられていたという。
1日9本が巡回
今回のシャトルバス運行について、同院の担当者は「何年も前から検討していた案件」と明かす。医療機能の拡大・拡充を図り、病院名の変更も行った今年度、来院者の増加も見込み、交通アクセスの利便性向上にも着手した。
同バスの運行は市交通局が請け負う。地下鉄「吉野町駅」と京急線「南太田駅」で来院者を乗せ病院に向かう経路で、1巡回25分ほど。両駅には専用のバス停が設けられ、平日のみ、午前8時台から午後2時台まで、1日9本運行される。
車椅子も積載可
座席数は20席で車椅子も2台積載可能だ。同院の担当者は「来院する方にとって便利になるはず。運行の様子を見て、本数の増加等も検討していきたい」と話している。
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