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石井誠弁護士が答える 元気の出る法律相談(86) 「相続放棄を撤回したい」
Q、父が亡くなりました。法定相続人は父の子である、私と弟の2人です。私は先日、相続放棄の手続きを行いましたが、この相続放棄をなかったことにすることはできますか?
A、まず、一度行った相続放棄は、「撤回」することができません(民法919条1項)。したがって、気が変わった等の理由で相続放棄の撤回をすることは許されません。
もっとも、相続放棄をしてしまったことについて、詐欺や強迫など「法律上の取消事由」が認められる場合には、一定期間内であれば、家庭裁判所に相続放棄の「取消」の手続きを行うことができます(同条2項〜4項)。本件のケースでも例えば、弟に強迫されて相続放棄をしたのであれば、強迫状態から脱した後6カ月以内等の条件を満たせば相続放棄の取消手続きを行うことが可能です。
また、錯誤により相続放棄をしてしまった場合(例えば、借金しかないと思って相続放棄をしたが、実は多額の預貯金があり相続財産はプラスであった場合等)にも、一定の要件を満たす場合には、相続放棄を錯誤により「無効」であると主張することができる場合があります。
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