「被災地の復興は5年、10年では終わらない。継続的な支援のためにも新しい仕組みが必要だと感じ、有志で基金の設立を検討しています」。そう話すのは、中区の元町商店街で宝石店を営み、商店街の理事も務める島峰剛さん(52)。
島峰さんは昨年の震災直後、所属する横浜本牧ロータリークラブのメンバーや商店街、友人から物資や食料を募り、宮城県石巻市の保育施設に届けた。「震災直後の混乱の中でたまたま石巻が物資を受け入れてくれた。この縁を大切に、今後も協力してきたい」。これまで保育施設に屋外遊具を贈ったほか、昨年12月には国際ロータリーなどの協力を得て、石巻湾漁業組合に漁船を寄贈。元町商店街でもセールの際に募金箱の設置をお願いするなど、支援を続けている。
活動を続けるなかで島峰さんが最近感じるのは「現地のニーズの変化と、被災地外での風化」。「当初は食料や生活必需品を届けてきたが、今では就業や経済復興への要望が増えてきた。また、一年が過ぎて支援への温度差も出てきている」と話す。
そこで検討しているのが基金の設置。現在は趣旨に賛同してくれた商店街の有志や友人らと枠組みを作っているところで、今後は商店街や企業にも協力を募っていく。基金で集まったお金は現地の物品購入や漁船購入などに充てることを目指す。島峰さんは「被災地は広い。個人や団体で全ての支援はできないが、それぞれができる範囲のことをすることで大きな輪になれば」と話す。
元町商店街も協力
被災地支援には元町商店街も協力の構えだ。協同組合元町SS会では、街としても「被災地を忘れない」というメッセージを発信し続けている。
島峰さんは、7月末から始まるイベント「スマートサマーイン元町」でも募金箱の設置等で支援を呼びかけたいとしている。商店街では「多くの方に買い物を楽しんで頂きながら、被災地にも思いを寄せて頂けたら」と話している。
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