地元野菜を活かし、無添加ドレッシングを開発した 鈴木 キヌ江さん 菅田在住 70歳
農家熟練の技を商品化
○…菅田地区の農家でキャベツの生産をする傍ら、加工俱楽部かながわを設立。「キャベツがもっと食べたくなるドレッシングシリーズ」を開発し、このほど「神奈川なでしこブランド」の認定を受けた。「選ばれてとても光栄。これからは商品の質を保つことがますます大切になる。責任感が増した」と姿勢を正す。
○…厚木市で生まれ、養蚕を営む家庭で育った。23歳で菅田の農家へ嫁ぎ、主婦として農業に従事した。初めはトマトやナスなどの栽培をしていたが、高齢化の波に押され次第に手間のかからないキャベツへと移行。かながわブランド「横浜キャベツ」の代表産地となった現在はキャベツを春と秋の二毛作で生産し、出荷している。
○…4年前、JA横浜が運営する直売所「メルカートかながわ」を訪れた際、店頭の品数に寂しさを感じた。「野菜や果物だけでなく、加工品を置いたら、彩りが生まれる」と思いついたのがはじまり。同じくキャベツ農家の女性に声をかけたところ6人が集まった。「農家の女は漬け物やジャムなどはお手のもの。あとは商品化することが課題だった」と製法技術や衛生管理を県農業技術センターの指導を受け商品化。「横浜キャベツをたくさん食べてほしい」と自家用に栽培している野菜や果物を活かした無添加のドレッシングが完成した。「畑仕事がある中で皆が集まってやるのは大変だったし、製造するのに時間がかかった」と振り返るが、今では「作業が慣れたから効率よく生産できるようになった」と成長を実感する。
○…加工場の仲間とは意気投合し、月に一度ホテルや中華のコース料理を食べに行くことが楽しみになっている。毎年成人式には美容院に出向き、二十歳を迎える女性の着物の着付けを15年以上担当している。「新成人は元気があってキラキラしている。その笑顔が素敵でやめられない」と笑顔を覗かせた。
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