町田市立高ヶ坂小学校(大和愉子校長)で17日、東京都が推進する公立小・中学校の学校開放事業のもと学校開放が行われた。その中の道徳授業地区公開講座では、地元の桜美林大学でコミュニケーション学を教える穐田(あきた)照子准教授が講師となり「子どもが話してくれる聴き方、聴いてくれる話し方」について講演。講座には約60人の保護者が参加した。
穐田准教授によると、東日本大震災以降、日本人は人と人との「繋がり」に必然性を感じ始めてきた。その繋がりに必要なコミュニケーションには、言葉で伝えるだけでなく「聴く力」が求められ、それは親子関係のコミュニケーションにも大切なことであるという。
講座では、コミュニケーションに重要な「相手の気持ちを理解し、自分が理解していることを相手に伝える『共感』」を実践すべく、参加者同士がわざと「あいこ」にする「あいこジャンケン」を行った。「ジャンケンは本来、勝負や順番決めなど自分が勝つことを目的にしますが、あいこジャンケンでは2人で協力して、相手に合わせられるよう次に何を出したいのか考えるようになる。途端に『相手』の比重が高くなり、相手に注意を払うようになります」と穐田准教授。「これは聴くことについての色々な活動の導入です」とも。
そして参加者は「促し」「繰り返し」「要約返し」「質問」「共感」などの共感的な聴き方の技法について、3人一組の会話形式で実践的に学んだ。PTA代表の1人は「子どもとのコミュニケーションに取り入れたい」と話していた。
大和校長は「『道徳』は人生の中で考えなければいけないもの。教師や学校などからの押しつけではなく、色々ある考えの中で、振り返る時間になれば。この公開講座を一つの手掛かりにして、ご家庭や社会での会話に活かしていただければ」と話している。
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