昨年11月の開館以来、来館者が150万人を突破した大和市文化創造拠点シリウス。幅広い世代が訪れるシリウスの人気の秘密はどこにあるのか。本紙では様々な角度からその魅力に迫る。第一回の今回は、多くの学生が自習を目的に訪れていることに注目した。
「静かで集中できる」
ある金曜日の夕方。子どもからシニアまで多くの人が思い思いの時間を過ごす館内で目を引いたのは、制服を着た学生たちの姿だった。5階で黙々と勉強していた齋藤晴輝君、田口凌悟君、西塚碧君、村山将輝君は県立霧が丘高校(横浜市緑区)3年生。自宅も高校も大和市内ではないが、受験勉強のためにシリウスまで足を運んだという4人。電車を使い市外から勉強のために来館するのは彼らだけではない。既に彼らが通う高校では「シリウスは勉強しやすい」と評判だという。
勉強しやすさの理由として4人が口を揃えたのが「広く静かで集中できる」こと。シリウスは他の図書館とは違い、多少の音は許容されるが、意外にも「静かさ」が評価されていた。特に5階は、他の階とは一線を画す落ち着いた雰囲気。静寂を求めるときは5階「読書室」に、食事は6階で、などと使い分けられるのも良いという。
他にも「参考図書が充実」(齋藤君)、「スタバで息抜き」(村山君)などが魅力に挙がった。田口君は「夏休みは毎日来たい」と話す。
800席あっても「座席ない」
一方、難点は席の確保。「土日は本当に席がない。空席がなく、やむなく屋外のテラスで勉強したこともある」と西塚君は嘆く。館内には800席以上あるが、空席がない(空席でも荷物が置いてある)状況は珍しくないそう。また、自習に限らず読書以外の利用者が多いと、読書する人の席が確保できない場合もある。
皆で作る『居場所』
シリウスは、自習でも、読書でも、雑談でも、皆が好きな場所で、好きなように時間を過ごせることが運営の基本方針。図書館担当者も「自習目的の利用者と一般利用者を分けるなど、ルールで縛ることはしない」と話す。しかし、多いときは開館前から40人近くが並ぶほどの盛況ぶり。皆の『居場所』というシリウスのコンセプトは、利用者全員の快適な空間づくりへの配慮があってこそ維持できる。
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