♯みゅーじっくコラム♭ 音楽の森 ピアニスト 倉本 卓
先日、私が敬愛しているピアニスト、ラドゥ・ルプーのリサイタルへ久しぶりに行ってきました。2年前の東京でのリサイタルは体調不良でキャンセルだったので、数年ぶりに聴けるとあって楽しみにしていました。ルプーの演奏で最大の魅力は、哀愁を帯びた音楽の「深み」です。まるで自身の回想録を聴衆に語りかけるような表現は、無類の美しさを放っています。そして今回もルプーらしい深い音楽を聴かせてくれました。音楽で一番難しい表現は「弱音」です。この弱音をルプーは比類なき美しい音色で奏でるのです。まさに、ピアノを「歌う楽器」へと変貌させます。御年67歳、今回の来日中に手を壊したそうで技術的な問題はいろいろありましたが、ピアノの上手下手ではなく、心に大変沁み渡る演奏でした。音楽を勉強している人には、是非とも聴いていただきたいピアニストです。次はいつ来日するのか分かりませんが、更なる円熟されたルプーの音楽に触れる事を今から楽しみにしています。
※筆者の倉本卓さんはこの夏、パパになりました。最近、このコラムとピアノの音色に父性の香りが…。
(編集室)
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4月19日