区内を拠点に活動するシニアジャズバンド「ハッピーじゃむ」の会長を務める 藤井 佳信さん 二の丸在住 78歳
何事も真面目に向き合う
○…区内のイベントや、ケアプラザなどで演奏を披露するシニアジャズバンド「ハッピーじゃむ」。4代目会長として平均年齢70歳以上、20人のメンバーをまとめる。毎週月曜日、4時間の練習を欠かさず行い、これまで披露してきた曲は70曲以上。「音楽は人と人を結ぶ。お客さんの笑顔が何よりも励みになる」。今月24日にはセンター北まつりで演奏を披露する。
○…炭鉱のまちとして有名な福岡県飯塚市で生まれ育った。中学で始めた野球では持ち前の俊足を生かしショートで活躍。高校では球児の憧れ“甲子園”を目指した。「県大会の決勝まで行ったんだけど、あと一歩が遠かった。野球漬けの良い青春だった」と目を細める。
○…華やかな生活に憧れて大学入学を機に上京。学校が近かった神保町で天井が頭すれすれの一軒家を間借りし、ひとり暮らしを始めた。「学費を稼ぐために、必死でアルバイトをした。社会勉強になることが多かった」。25歳で港湾関係の仕事に就き、経理として働いた。業績の悪い子会社を回り、経営を立て直すことに尽力。数々の功績に会社から表彰も受けた。「数字をすべて見直して、作戦を練る。くそがつくほどまじめな性格が功を奏したね」とにんまり。
○…趣味の読書はタブレットで楽しみ、ジャズの楽譜はパソコンに落とし込んで、音を確認するなど、最新機器を使いこなす。「興味があると、とことん突き詰めちゃう」。ハッピーじゃむへの入会はいつか音楽をやりたいという思いから。「好奇心に上限はない」と64歳でトランペットを始めた。よく演奏を聴きに来ていた妻は7年前に他界。「寂しさを埋めるようにジャズにのめり込んだ。今でも聞いてると思うよ。一番うるさい評論家だったからね」とにっこりほほ笑んだ。
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