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都筑区 人物風土記

公開日:2024.07.11

ダンス&パフォーマンスTSU・ZU・KI2024の実行委員長を務める
清水 美弥子さん
早渕在住 53歳

ダンス・ダンス・ダンス

 ○…東日本大震災当日。保護者会があり、小学2年生の長男と一緒に学校で地震に遭った。「校庭がぐるぐる回って。プールの水が津波のように溢れ出した」。当日の衝撃は今でも鮮明に残る。被災地へ行けないもどかしい思いを、チャリティ公演で形にした。「踊る方も観る方も自分たちのできることで誰かの役に立てれば」。イベントそのものを被災地へのメッセージとした。

 ○…青葉区の生まれ。ただ学校は荏田小、荏田中、荏田高校と「全部、今の都筑区でした」と微笑む。ダンスをはじめたのは5歳の時。仲の良い2つ上の兄と一緒に水泳を習うはずが、兄に依存しすぎ、と心配した親が勧めたのがクラシックバレエだった。「やりたくなかったですね」と苦笑い。小学生になると東京の教室へ。高学年の頃には、モダンダンスやジャズダンスブームに乗った教室のおかげで、ニューヨークから招いた講師のレッスンを受ける機会に恵まれた。

 ○…日大芸術学部演劇学科西洋舞踊コースを卒業。ダンス人生は順風満帆と思えた矢先、ストレスで体が悲鳴をあげる。元首相も悩まされた難病に侵されてしまう。現役を諦め、指導者の道を模索していた20代後半。俳優の船越英一郎さん主催のミュージカルにダンサーとしての誘いを受けた。厳しくも刺激的で楽しいひと時。体と相談しながらダンサーと指導者の”二刀流”を目指すきっかけに。「今でも恩人です」と頭を垂れた。

 ○…もし病気がなかったら。「ダンスに全てを費やしてきたので、『第一線でどこまで行けただろう』と考えないこともない」としみじみ。ただ「逆に結婚や出産、指導者になることもなかったと思う。今は初心者の方に教えるの上手いですよ」と破顔した。

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