今年4月に南希望が丘自治会(本谷康次会長)内にオープンした「南希の森」=南希望が丘13=が、第29回都市公園コンクールの企画・独創部門で国土交通省都市局長賞を受賞した。地域住民の手で荒廃した私有地を整備し、行政への働きかけで公園化を実現させた過程が評価された。
一般社団法人日本公園緑地協会が主催する同コンクールは、設計や施工、管理などの技術水準の向上や、都市公園の創造に役立てようと実施されている。設計や造園施工など5部門に分かれており、今年度は25件の応募があり、16の公園が表彰された。
南希の森については、整備などに携わった南希の森緑地愛護会と横浜市、小島造園(株)=瀬谷区=の3団体が受賞した。愛護会の本谷会長は「地域の取り組みが評価され、とてもうれしい。高齢者や子どもの居場所づくりという当初の目的に向け、今後も活発化させたい」と受賞を喜んだ。
南希の森はもともと約2300平方メートルの私有地で、約5年前までは不法投棄が絶えない荒廃した森だった。だが、南希望が丘自治会の住民らが遊びや散策の場をつくろうと、整備を自主的に開始。その活動を受け、横浜市が緑地整備計画として進めるように。同協会は「地域住民の働きかけで、公園化に向け行政が動く事例は多くない」としている。
公園内にはベンチや蝶、カブトムシが好む木々が植えられるなど住民の要望が忠実に反映されているという。最近では、近隣の小学校が課外学習に訪れるほか、自治会のイベント会場としても活用されている。
現在、愛護会には約30人が所属しており、月2回の活動日が設定されているが、自主的に剪定作業や清掃などを行うメンバーも目立つという。活動に積極的に参加する油井進さん=写真右=は「現役をおりたときに整備が始まり、自分のやるべき目標が見えた。楽しかった活動により完成したものが評価され幸せに思う」と話していた。
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