6月7日に発表された平成23年度の区政運営方針を受け、本紙では今年5月に旭区長に就任した濱陽太郎区長にインタビューを実施。濱区長は、区役所や地域が「チームあさひ」として一体となり、現場目線で課題解決を目指していく姿勢を示した。(聞き手/本紙記者・石森絵梨)
―就任して1カ月。旭区の印象をお聞かせ下さい。
区長―着任したときの「自然が豊かで、温かい人が多い」という第一印象は変わっていません。漠然とした印象でしたが、この1カ月で区内をあちこち回り、たくさんの方とお会いした結果、ますます「その通りだな」と実感しています。
―区の現状、課題についてはどのようにお考えですか。
区長―旭区の特徴は高齢化率(65歳以上の人口比率)が極めて高いということ。旭区には市内最多の約6万人の高齢者が暮らしていて、区内の高齢化率は3月末時点で23・6%です。そのため、ご高齢の方々をはじめ誰もが快適で安心して暮らせる街にすることが第一の課題として挙げられます。
―具体的にどのような対策をお考えですか。
区長―旭中央地区でのコミュニティバスの実証運行を今年度中に予定しています。旭区は丘が多く、ご高齢の方々にとっては買い物なども不便なところがあります。実際に、どこまで実現できるかわからないので、この実験で現状をつかみたいと考えています。事業主も採算が取れないと進められないので、多くの方に利用してもらいたいですね。
―子育て支援などのニーズもありますが。
区長―ご高齢の方はもちろんですが、赤ちゃんを健やかに育てられる環境づくりにも注力したい。待機児童解消にも引き続き取り組まなければならず、児童虐待も防がなければいけない問題です。子育て中のお母さんには一人で悩まず、地域子育て支援拠点「ひなたぼっこ」などを使い、周りに相談してほしいですね。 白根通りなど既存道路の拡幅工事も進め、安全な道路にすることも課題です。道路に小さな穴が開いているなど、何か気になる点があったら、すぐに区役所に知らせて下さい。
現場目線で共感へ
―今年度の区政運営方針について教えて下さい。
区長―区役所や地域が一体で「チームあさひ」として区政に取り組んでいきます。そのためには、まず区役所内のチーム力を強化することが重要です。職員が各地区を担当し、課題解決に取り組む「地区担当制」やタウンミーティングを軸にして、地域との関係を築いていきたいです。
―区長自身が重点を置くテーマはありますか。
区長―これは職員にも伝えたことですが、私自身の区政に対するスタンスは「つなぐ」「共感」「現場主義」。地域の課題は現場にしかわからないことで、我々はその声に耳を傾け市や局に提案することが役目です。前任が市こども青少年局だったこともあり、引きこもりやニート、虐待など社会とのつながりに関わる問題にも関心があります。
―区民にメッセージをお願いします。
区長―旭区は原風景が残る、ほっとできるいい街。この温かな街の区長になれて嬉しく思います。区民の方々には旭区をもっと好きになってほしい。そして自分の”ふるさと”と思ってもらいたいです。明るく楽しく、区政に取り組みます。
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