お手玉に似た小さな球(バッグ)を、サッカーのリフティングのように落とさないよう両足で蹴る競技「フットバッグ」。国内大会で3度優勝し、世界大会では最高11位の記録を持つプロ選手、石田太志(たいし)さん(29)=若葉台在住=が12月8日、若葉台二丁目南自治会のイベント「THE 餅つき」でその技を披露する。
アメリカで1972年に誕生したフットバッグは、日本ではあまり知られていないが、欧米で競技人口600万人とも言われる。2分間の演技を芸術点、技術点50点ずつで評価する、音楽と一体になったフリースタイルが主流で、約2千種類の技がある。「けん玉のように、技が決まったときの快感が醍醐味」。石田さんは魅力を語る。
フリースタイル歴10年の石田さんは、県立旭高校=下川井町=サッカー部出身。大学1年の春、スポーツ店でフットバッグの映像を偶然見て、その演技に惹かれたという。在学中は、日本フットバッグ協会設立に携わったほか、カナダで1年間の武者修行も。卒業後は、アパレル販売員として働きながら競技活動を続けたが、国内での普及に専念しようと一昨年に退職。プロ選手として独立し、講師やイベント出演のほか、競技用バッグの制作・販売、個人レッスンなどのスクール事業にも力を入れている。
認知度アップへ
東京、大阪などで行われる全国大会は、体育館など一般客が観戦しづらい施設が会場になることも多く、露出度の低さが課題だという。「誰でも参加できる野外で、楽しくプレーできる環境をつくりたい」。石田さんは10月、協会理事に復帰。国内外の競技者のほぼ全てが収入源として本業を持つ中、複数の事業で生計を立てながら、プロ選手として普及活動に砕身する。
夢は世界トップ10。その先に世界王者を見据える。海外大会への出場は全て自費で、資金確保は不可欠だ。「地元から応援ムードを広めていければ」と同自治会の今村順一郎会長は話す。「目的に対して一歩を踏み出し、継続する大切さを伝えたい」。次世代への思いを胸に、出身地の若葉台でパフォーマンスを魅せる。
出演は午前11時半と午後0時半からの2回、若葉台2丁目22棟ピロティ。詳細は同自治会ブログに掲載。
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