中尾在住の久下(くげ)勇次郎さん(75)がこのほど、「第23回横浜環境活動賞」の市民の部で実践賞を受賞した。同賞は、地域で環境活動を積極的に行っている個人や団体を横浜市が表彰するもの。久下さんは中尾小学校(高橋宏明校長)が創立30周年を迎えた2007年、記念として同校の校庭にバタフライガーデンを造園した。以来、地域のボランティアグループ「なかおバタフライガーデンの会」のメンバーとともに同園の管理を続けていることなどが評価された。
理科の授業で教材に
バタフライガーデンとは、蝶が好む植物を植えた庭のこと。久下さんの造った庭は、蝶の幼虫が好む柑橘類などの植物を植えた食草園と花壇で構成され、年間で約20種類もの蝶が飛来するという。同校の児童らは理科の授業などで、同園を活用。毎年、花壇の中で成長する蝶の生態を観察している。高橋校長は「理科の授業の良い教材になります。中尾の児童は幸せだと思う」と話す。ほかにも、近隣の幼稚園や保育園は、園児の散歩コースとして同園を利用している。
「会社人間で趣味が無かった」と話す久下さん。定年後、希望ヶ丘高校が実施した授業に社会人聴講生として参加した。「自然の理解」と題された授業ではアサギマダラという蝶の生態を勉強。それがきっかけとなり蝶に関心を持った。自身の学びの集大成である同園を前に「ここが私の居場所です」と笑顔を見せる。
同校が開放されている土日は、同園を誰でも見学できる。「親子で楽しんでもらえれば」と高橋校長。同賞の表彰式は6月に行われる予定。
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