2016年度のグッドデザイン賞がこのほど発表され、旭区内では(株)カナエル(鶴ヶ峰本町/関口剛代表取締役社長)から2点、横浜市と相鉄グループが取り組む「南万騎が原リノベーションプロジェクト」のまちづくり活動が受賞した。
グッドデザイン賞は、公益財団法人日本デザイン振興会が主催。さまざまに展開される事象の中から「よいデザイン」を表彰することで、社会全体をより豊かなものにしようと1957年に始まった。今年度は4085件の中から1229件が受賞した。
住まいの状態を記録
(株)カナエルでは、同社リフォーム部門「カナエルiリフォーム」が取り組む顧客サービス「ハウジングヒストリー・ファイル」と同社の神奈川西支店(秦野市)の建築デザインで受賞し、W受賞となった。
ハウジングヒストリー・ファイルはリフォームの施工内容や住まいの状態を記録した、リフォーム時に顧客に渡すファイル。住まいの改修履歴を記録することで、住む人とリフォーム会社が適切に住宅を管理できることや、住まいを維持することで中古住宅流通の促進にもつながる「意義のある取り組み」と評価された。
同社では2013年12月からこのサービスを開始し、現在約80のファイルが作られている。同社の宮入晶浩さんは「家のメンテナンスを行うことは、資産価値を守ることにもつながる。同様の取り組みが社会全体で広まれば、リフォーム業界の透明化も進み、中古住宅流通の促進にもつながるのでは」と話した。
多世代交流の場に
市と相鉄グループは、共同で推進する「南万騎が原駅周辺リノベーションプロジェクト」の一環として行われた「駅前の広場整備とまちづくり活動」で受賞。再整備計画のプロセスに住民が参加できている点などが評価された。
南万騎が原駅は、改札口のある場所と街との間に約4メートルの高低差がある。再整備では、その高低差を有効活用し、緩やかなスロープと棚田状の広場を造成。整備の際にはワークショップが開催され、参加者らが発見した地域の魅力がサインプレートとして広場に埋め込まれている。そのほか、住民参加型のイベントの会場や、貸しスペースとして利用できる拠点「みなまきラボ」も新設された。
市の担当者は「住民の皆さんとともに再整備に取り組んできた。より一層皆さんに地域への愛着を持ってもらえたのでは」。相鉄グループの職員は「これを機に『みなまきラボ』などの施設を、今後もっとご利用していただけるような場所にしていきたい」と話した。
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