ライフセービング全日本選手権 柴町の落合さんが初優勝 サーフスキー種目で快挙
第37回全日本ライフセービング選手権大会の個人種目サーフスキーレースで柴町在住の落合慶二選手(29)が初優勝を果たした。同大会への初出場から10年。あと一歩とどかなかった栄冠をついに手中に収めた。
会場となったのは、片瀬西浜海水浴場(藤沢市)。消防士という仕事のかたわら海の公園でもライフセーバーとして活躍する落合選手は「世界大会に出たい。そのために絶対に勝たなければ」という強い気持ちで大会に挑んだ。サーフスキーは約6mの細いカヌーのような乗り物をパドルで漕ぎ、その早さを競う競技。最大の強敵は、同種目で3連覇をしている絶対王者・松沢斉選手だった。
レースは松沢選手がスタートから飛び出す予想通りの展開に。落合選手は途中離されそうになりながらも何とか食らいつき、ゴール直前で波に乗り、競り勝った。競泳あがりで同大会に初出場してから10年。その月日を思い、思わず涙がこぼれたという。「勝つならこのパターンだと思っていた。作戦通り」と会心のレースを振り返る。
「出場選手の誰よりも練習したという思いはあった」という落合選手は、休日のすべてを練習に費やしてきた。波のない海の公園だけでなく、度々江ノ島に出向き、波のある環境でも技術を磨いた。さらには、松沢選手や今大会3位に入った篠田智哉選手を合同練習に誘い、レースに備えた。「相手がどれくらいの力かを図って本番に臨みたかった」と話す。
それもすべて来年11月に行われる世界大会があればこそ。代表は男女各3人だが、ボーダーラインにいる落合選手にとって、優勝はどうしても欲しい称号だった。「今回、代表候補には入ったが、来年の5・6月の大会ですべて決まる。代表の座を狙っていきます」と思いを新たにした。
また、今大会では、落合選手が所属する海の公園ライフセービングクラブから出場した藤井香織選手(大学4年)がオーシャンウーマンで7位入賞を果たした。同クラブは現在メンバーを募集している。落合選手は「競技のために頑張ったことが、人助けにもつながる。若い学生に、もっと広げていきたい」と話している。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>