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スパコンが示す未来の地球 独立行政法人 海洋研究開発機構
地球温暖化といわれて久しいが、実際100年後の地球の姿とは――。金沢区昭和町にある海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、スーパーコンピュータ「地球シミュレータ」で温暖化を始め、世界の様々な気候変動の解析・将来予測を行っている。
同機構は文部科学省の「21世紀気候変動予測革新プログラム」に参加。気候の変動と同時に、世界で唯一、植生種類の変化も含めた生態系の変動を予測できる、新しい地球システム統合モデル(ESM)を開発した。これにより300年先までを、より詳細に知ることができるという。同プログラムの地球環境予測チーム代表の時岡達志さん(66)は「正確な将来予測は、温暖化に対する現実的な削減目標や対策を実行させるためにも必要。信頼性を高めていきたい」と話す。
コンピュータが導き出す状況は深刻だ。例えば大気中のCO2濃度を現在と同程度に保つシナリオを実現するためには、CO2排出量を2040年代にほぼゼロにする必要がある。「一番危惧しているのは水位上昇。グリーンランドの氷床が解けるのだけは、絶対に避けなければいけない」と時岡さんは警鐘を鳴らす。
こうした現状をより多くの人に知ってもらうため、シンポジウムや講演会で情報を発信しているほか、映像にして公開することも検討している。「これからは個々のライフスタイルを見直し変えていかないと。私たちはデータの信頼性を示していくことで、国などの温暖化対策に寄与していきたい」と話している。
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