神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

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煎じて飲めば現に証拠 「ゲンノショウコ」富士川の戦い 日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

公開:2012年9月6日

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 ゲンノショウコは古くから、全草干したものを、下痢止めとして利用されて来た民間の薬草として有名です。下痢の時、ひとたび飲めばピタリと止まると言われ、まさに「現の証拠」であることからこの名があります。効果の高い薬草のため、昔の人は毎年土用の丑の日に1年分収穫して家庭薬としました。

 区内の明るい山林や草原に生育していますが、年々少なくなっています。関東周辺では白色の花が多く、紅紫色の花は滅多に見かけません。しかし関西方面へ行くと逆に紅紫色がほとんどで、白色を探すのに苦労します。まれに白色と紅紫色の中間色の花も見られます。なぜこのように分布の偏りが生じたかというと、昔から関東では紅紫花が、関西では白花の方が薬効が強いと信じられており、それぞれの色の花をせっせと採取してしまったために生じたといいます。

 この白花と紅紫花の分布の境は、静岡県の富士川を挟んで、東側は白、西側は紅と分かれています。なんと大河ドラマ「平清盛」の源平合戦「富士川の戦い」のように、川の東側は白旗の源氏、西側が赤旗の平家と偶然一致します。ちなみに電力の周波数、東の50㎐、西の60㎐も富士川を挟んで分かれています。

 果実は成熟すると、神輿の形に似るため、別名「ミコシグサ」といいます。しかも祭り時に神輿を上下に揺するように、乾湿により果実が上下に動くという凝りようです。
 

関東では珍しい紅紫色のゲンノショウコ
関東では珍しい紅紫色のゲンノショウコ

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