東日本大震災発生から3年目を迎える今年。被災した各地域の復興の歩みはまだ途上にある。金沢区内でなおも支援活動を続けている人々に話を聞いた。
住民の「足」に
六浦に住む嘉多進さん(64)は、宮城県内を中心に、避難所に住む高齢者らの通院などをサポートする送迎ボランティアを行っている。
もともと、市内のNPO法人で高齢者・障害者の移動支援をしていた嘉多さん。震災直後、一昨年の4月に初めて現地入り。全国各地から集まったボランティアとともに、1カ月近く滞在した。以来、ほぼ毎月現地で活動してきた。
「時間が経つにつれて依頼はどんどん増えている。でも、人が足りない」。震災で移動手段が絶たれた地元住民にとって、自動車での送迎は重要な足。昨年末には利用者がのべ3万人を突破したが、現地に入るボランティアは減少している。現在は事業化し、地元スタッフが運営できるよう、引き継いでいるところだという。
震災から丸2年になる3月に再度現地入りし、1〜2週間活動するという嘉多さん。活動資金の不安はあるが、これからも現地を見守っていくという。
サンマで震災語り継ぐ
昨年の暮れ、横浜南部市場(鳥浜町)で行われた復興支援イベント。宮城県から直送されたサンマが焼かれ、多くの客が列をつくった。その脇では、現地の水産加工業者による物販も。横浜南部市場共栄会は昨年、のべ45カ所でこうしたイベントを開催した。被災地の経済復興につなげようと、焼いたサンマは約3万匹。
「現地には、インフラの復旧のみにとどまっている地域もある。被災地と共に働き、共に生きる事が必要です」と同共栄会の大川貴志さん。「サンマを通して、震災を語り、被災地を語る。今後も継続して支援活動を行います」と決意を語った。
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