金沢区民が中心となって活動する「ふれあいの道歩こう会」は、1都6県にまたがる総延長1665Kmの「関東ふれあいの道」全コースを踏破した。費やした歳月は9年1カ月。会員27人のうち6人が「踏破証」を手にした。
2004年1月、神奈川県1番コース「三浦海岸岩礁の道」を歩いたことが、長い挑戦の始まりだった。「金沢区生涯学習”わ”の会」の分科会として発足した同会は、以来、ほぼ月1回のペースで全144コースある「関東ふれあいの道」を歩いてきた。
そして今年1月17日、茨城県18番コース「水の恵みと水田地帯のみち」(稲敷市)を最後に、全コース踏破を達成した。「(踏破できて)ほっとした。仲間がいなかったら全コースは歩けなかった」と宮原宏至代表(74)は振り返る。「美しい風景を一人で見てもつまらない。チームワークがよかったから、続けられた」とメンバーの小俣悦男さん(73)も口をそろえる。
会の平均年齢は72歳だが「ここ9年間で一度も事故がないのは自慢」と宮原さん。皆で歩く前には、必ず当番になった人が下見でコースを歩く。また毎回、10分間の準備体操も欠かさない。大きな怪我なく続けてこられたのも、こうした工夫の結果だとほほ笑む。
関東ふれあいの道は、関東の1都6県をぐるりと一周する長距離自然歩道。高尾山、秩父、筑波山、九十九里浜、三浦半島、丹沢など10Km前後に区切った日帰りコースが144設定されている(現在は160コース)。総延長1665Kmは、札幌から種子島までの直線距離に相当。コースには、各地域が誇る歴史・文化遺産も取り入れられている。
踏破認定制度が始まったのは20年前で、全コースの踏破者は年平均5人程度。同会会員の認定は、97人目から102人目となる。
本来の目標を達成した同会だが、今後も月1回の活動は続けていくという。「みんなハイキングが好きだから、コースには困らない」と小俣さん。「仲間と一緒に、ずっと続けていきたい」と新たな目標に向かい、再び歩き始めた。
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