神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

災害時に船から給電 産学官連携 八景島に導入

社会

公開:2013年4月11日

  • LINE
  • hatena

 横浜・八景島シーパラダイスで4月から、災害時に船から陸に電力を供給するシステムの導入試験が始まった。横浜八景島と東京海洋大学、横浜市の「産学官」が連携する「海を利用した省エネと災害対策の取り組み」の一つ。システム導入は日本初となる。

 このシステムは、災害で電力供給が途絶えた際、船に備え付けた発電機から、陸上の施設に電力を供給するもの。同園にオープンした「うみファーム」内にある船舶「ダイニングシップ」を使う。

 供給能力は毎時20キロワットで、一般家庭50戸分の電力に相当。船の燃料が満量なら、3カ月間供給を続けられる。システム完成は5月末ごろの予定。

 技術協力した東京海洋大学大学院の刑部(おさかべ)真弘教授は、「東日本大震災の際、陸の病院は真っ暗なのに、イカ釣り船に明かりがともっているという状況があった。これを契機に、給電の仕組みを検討してきた」と話す。

 刑部教授によると、今まではCO2排出抑制などの観点から、「陸から船」への給電システムは研究が進んでいた。だが、災害対策に有効な「船から陸」のシステムについては検討されてこなかった。「日本は海洋国。船舶の数も多いので、全国に広がってほしい」と思いを語る。

省エネへの取り組みも

 三者の取り組みは、市が推進する地球温暖化対策事業「横浜グリーンバレー構想」のモデル事業になっている。給電システムのほかに、2つの柱がある。

 1つは、熱交換効率を高めるため海水の熱を冷暖房に使う「海水熱を利用したヒートポンプ」。4月から導入されており、約20%の節電が期待できる。2つ目は、島内で使用中の電力をリアルタイムで把握できる「電力の見える化」の拡大。昨年夏に導入され、ピーク電力10%削減に成功している。

 横浜八景島の布留川信行社長は、「震災を契機に、エネルギー問題への意識が強くなった。私たちのできる範囲で貢献していきたい」と話し、事業推進に意欲を示した。

金沢区・磯子区版のトップニュース最新6

楽器や音楽を身近に

杉田劇場

楽器や音楽を身近に

大学生主体で公演企画

5月2日

家庭との連絡法を統一

横浜市立学校

家庭との連絡法を統一

アプリ活用で新システム

5月2日

こどもホスピスへ理解を

設立の動き全国各地で

こどもホスピスへ理解を

4月25日

謝金、倍額に引き上げ

特別支援教育支援員

謝金、倍額に引き上げ

ニーズ発掘し、人員確保へ

4月25日

「食」のシェア空間が完成

磯子区洋光台

「食」のシェア空間が完成

飲食店開業など支援

4月18日

障害者診療「限界近い」

横浜市歯科保健医療センター

障害者診療「限界近い」

二次機関拡充求める声も

4月18日

本まぐろ直売所

4/26~5/6は休まず営業、毎月第2・4土日は特売日!

https://www.yokosuka-honmaguro.com/

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 5月2日0:00更新

  • 4月25日0:00更新

  • 4月18日0:00更新

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

金沢区・磯子区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月3日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook