子ども守る地域の目 自主パトロールも
岡山県倉敷市で7月14日、小学5年生の女子児童が誘拐された事件で、犯人逮捕の手がかりとなったのは近隣住民が寄せた不審車両の目撃情報だった。子どもたちを危険から遠ざけることにもつながる「地域の目」。金沢区内の取り組みを取材した。
こども110番の家
子どもなどが誘拐や声かけなどの犯罪被害に遭った場合に駆け込める「こども110番の家」は区内に2857件(2014年4月現在)ある。金沢防犯協会、金沢企業等防犯連絡会、金沢警察署が協力し、プレートを製作。小学校のPTAを通して登録の案内がされている。「プレートは通り沿いなどの目立つ家や店に多く掲げられている」と同署生活安全課の福本真己さんは話す。子どもの目線の高さに合わせるよう設置されているという。
「ここ数年、連れ去られるケースはないが、声かけや付きまとい、公然わいせつなどは発生している」。現行のこども110番の家が設置された99年以来、子どもが駆け込んだ例は報告されていないが、夏場は薄着になるため危険も増すという。公園や人通りの少ない道、細い道には特に注意が必要だ。「よく見てあげることが必要。遅くまで外にいる子どもへの声かけや、少しの変化でも記録して通報してほしい」と呼びかけた。
夏山パトロール隊
町内ボランティアで子どもを見守る取り組みもある。34人が活動する「夏山パトロール隊」(中山雄二代表)は、2005年から夏山地区のパトロールを実施。週3日は午後3時から、週2日は夜8時から、揃いのチョッキを着て拍子木を鳴らして見まわる。「もともと火の用心で回っていたが、町を自分たちの手で見守ろうと、活動日を増やし自主的に始めたのがきっかけ」と中山さん。防犯や交通安全はもちろん、下校時にあたる午後3時は子どもに声かけもする。挨拶を交わすうちに「顔の見える関係」ができてきたという。「犯罪をよせつけない町がテーマ。関係を築けば犯罪者が入りづらくなり、パトロール隊がいれば抑止効果にもなる」と話す。
釜利谷西小学校の要請を受け、今年4月には校区である、夏山、関ヶ谷、山の手3町内が協力する「かまにし学援隊」が発足。同隊も活動継続という形で参加し子どもを見守っていく。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|
|
<PR>