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金沢病院 ロコモは要介護の主原因 新体制で診療に取り組む
国は2007年、運動器の障害により移動機能の低下をきたした状態を「ロコモティブシンドローム」(運動器症候群/以下ロコモ)とし、予防と啓発を提唱した。そして”メタボの次はロコモ”を合い言葉に、24年までに国民の80%がロコモを認知するように目標に掲げている。
ロコモの原因は主に3つ。【1】加齢による筋力低下【2】加齢によるバランス能力低下【3】運動器疾患だ。運動器とは骨や関節、神経など体を支えたり動かしたりする組織・器官の総称。【1】【2】はトレーニングで予防し、【3】は早めに整形外科で治療する必要がある。金沢病院の整形外科は今や国民病となったこのロコモに取り組んでいる。
日本整形外科学会の報告によれば全国の患者数は、変形性腰椎症3790万人、変形性膝関節症2530万人、骨粗しょう症1710万人だという。数字から見ても、まさにロコモは国民病で、おまけにこれらは要支援・要介護の直接の原因となる。また要支援・要介護の原因は何かという全国調査では、1位認知症、2位脳血管障害、3位ロコモだった。だが、同学会の話では、実態はすでにロコモが1位だという。
同院の高山篤也院長は「まだ運動器疾患が要介護の大きな原因と認識されておらず、意識と実態の間に乖離がある」と指摘し、啓発の必要性を訴える。「整形外科では9割の患者さんが手術以外の治療を受けます。具体的には骨粗しょう症の薬による治療、変形性膝関節症へのヒアルロン酸注射、頸椎・腰椎の牽引(けんいん)などの物理療法、リハビリ、それでも症状が続く場合は手術を考慮するが、人工関節の置換術や脊椎固定手術などが効果を上げている」
新年から5人体制に
同院の整形外科は、院長を含め常勤医師4人および非常勤医師によりこのロコモに取り組む診療を行ってきた。新年1月からはさらに常勤医師を増員。5人体制=写真=で患者をできるだけ待たせない診療を進めるとしている。
また同院では最新の画像診断装置としてMRI・CTに加え骨密度測定装置DEXAを設置。これらを駆使し的確で速やかな診断が可能となった。
※ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にあるという国民病。
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