神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

災害発生時避難訓練 全国初 アプリを活用 迅速的確な対応目指す

社会

公開:2015年2月19日

  • LINE
  • hatena
発災想定時に避難者状況を報告する
発災想定時に避難者状況を報告する

 災害発生時に地域防災拠点の状況把握を迅速に行い、必要な支援につなげるための避難所状況可視化アプリを活用した避難訓練が2月15日、西大道町内会(佐波弘之会長)で行われた。地域の訓練に同アプリが使用されるのは全国で初めて。金沢区は今後、導入も含めアプリ開発チームと検証を進める予定だ。

 区は現在、ICT(情報通信技術)を活用した地域課題の解決に取り組んでいる。今回用いたのは、避難所情報可視化システム「Sherepo2(シェレポツー)」。1月に区が開催したアプリコンテスト受賞作品で、各避難所からスマートフォンなどでアクセスすると避難所の食料、物資、衛生や医療環境、収容人数などを災害対策本部に報告できる。本部は地図上に自動的に集約された情報をもとに、状況を把握し各所に必要な支援の判断ができる仕組みだ。

 大規模な被害に見舞われた東日本大震災発生時には各避難所の状況が掴めず、支援物資の不足や偏りなどの問題が多く生じた。開発チームのリーダーで東京大学公共政策大学院非常勤講師の平本健二さんは「これまで手作業で連絡していたことがアプリで効率化できる。電話やファクスが通じない場所でも電池があれば報告できる」と話す。

実用化に向け改良

 訓練は同町内会が毎年行う防災訓練で実施。区内南部の避難所13拠点から大道中学校に設置された本部に報告する設定で行った。

 朝8時50分に一部地域で震度7を観測する地震が発生。同町内会では、訓練に参加した205人が記入した避難者カードをもとに状況を報告した。残り12拠点分は担当者がダミー情報を通知。本部にあるスクリーン上の地図に13カ所の旗が立ち情報が反映された。通知は発災時の午前10時、翌日の午後6時、翌々日の同刻、6日目の同刻の設定で行われた。

 訓練終了後に行われた振り返りでは「正しく報告されたか確認がほしい」「(本部では)緊急度によって旗が色分けされるのは良いが、食料や医療などの細かい項目もひと目で危険度が分かれば」という声が上がった。区担当者は「災害時には迅速確実に情報を集める必要がある。その一つの手段としての導入も含め、今後、実用化にむけ開発チームと検証を進め改善していきたい」と話す。避難者カードの記入をいち早く取り入れるなど、より実践的な訓練を行ってきた同町内会。佐波会長は「現場で試して課題が顕在化して良かった。実践的なアプリで将来性があるので、意見を取り入れてもらいより良いものになれば」と話していた。
 

本まぐろ直売所

4/26~5/6は休まず営業、毎月第2・4土日は特売日!

https://www.yokosuka-honmaguro.com/

<PR>

金沢区・磯子区版のトップニュース最新6

こどもホスピスへ理解を

設立の動き全国各地で

こどもホスピスへ理解を

4月25日

謝金、倍額に引き上げ

特別支援教育支援員

謝金、倍額に引き上げ

ニーズ発掘し、人員確保へ

4月25日

「食」のシェア空間が完成

磯子区洋光台

「食」のシェア空間が完成

飲食店開業など支援

4月18日

障害者診療「限界近い」

横浜市歯科保健医療センター

障害者診療「限界近い」

二次機関拡充求める声も

4月18日

ランドセルを海外へ寄付

金沢区PTA連絡協議会

ランドセルを海外へ寄付

15の小中学校から352個

4月11日

公園すべて禁煙へ

横浜市

公園すべて禁煙へ

条例改正目指し、来春から

4月11日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月25日0:00更新

  • 4月18日0:00更新

  • 4月11日0:00更新

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

金沢区・磯子区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月26日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook