京都市に本拠地を置く京都フィルハーモニー室内合奏団(京フィル)が11月13日、西柴中学校体育館で、生徒に向けたコンサートを行った。文化庁が実施する事業の一環で、同校で初開催。また同校の吹奏楽部が合同演奏を行い、プロの技術を間近で学んだ。
この演奏会は、文化庁が2014年度から実施する「文化芸術による子供の育成事業」の一環。音楽や演劇、伝統芸能など各分野のアーティストが全国の小中学校に訪問し公演を行うことで、芸術に対する感性や想像力などを育んでもらうことが狙いだ。
京フィルは今年度、中部・関東地方を中心に、事業に申し込んだ小中学校20校で巡回公演を実施。同校の鈴木薫校長は「プロの演奏を直に見る貴重な機会。本物の良さを知るきっかけにしてほしい」と、事業に参加した目的を話す。
コンサートでは約30人のメンバーがクラシックの名曲を披露。またチェロの演奏体験のほか、京フィルが西柴中校歌を伴奏する交流企画もあり生徒は大きな声で歌っていた。
プロとの共演に刺激
公演ではさらに、同校の吹奏楽部と京フィルとの合同演奏が行われた。総勢約60人で吹奏楽曲の定番「宝島」を奏でた。部長の山本彩弥加さん(2年)は「オーケストラには吹奏楽にない楽器も多く、曲が広がって楽しかった」と振り返る。
今回の合同演奏に先駆け10月5日、京フィルの管楽器担当5人が来校し、ワークショップを行っている。プロによるアドバイスに、前部長の川村あかりさん(3年)は「自分たちでは気が付かなかったコツや技術を教わり勉強になった」と笑顔を見せる。また京フィルの小林明理事長は「指摘すればするほど吸収する年代。成長していく様子を見るのも、団員にとって刺激になったのでは」と話す。
吹奏楽部は今年度、2年連続で県大会を勝ち抜き、東関東大会へ出場している。また10月31日から11月3日に行われたアンサンブルコンテストの市大会で、金管・木管ともに金賞を受賞。県大会への出場が決まっている。山本部長は「技術面はもちろん、プロの方は準備や入退場がとても早く、行動面も見習うことが多かった。今後に繋げていきたい」と振り返った。
|
<PR>
金沢区・磯子区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>