釜利谷地域交通協議会(吉津知会長)は昨年12月16日からミニバスの実証運行を開始した。金沢文庫駅西口と釜利谷地域を結ぶこのミニバスの乗車目標人数は、1日330人。住民らの利用を促し、1年後の本格運行に結び付けたい考えだ。
実証運行開始を祝い12月15日、「バス試験運行開通式」が坂本町内会館前で開かれた。地元住民約80人を始め横浜京急バスや横浜市の関係者らが集まり、開通を喜んだ。挨拶に立った吉津会長は「足かけ5年の念願が叶い、喜んでいる。本格運転に結び付けないと意味がないので、できるだけバスの利用を」と呼びかけた。その後、テープカットやくす玉割りで開通を祝い、参加住民らは発車するバスを見送った。
この路線バスは1日11便で、金沢文庫駅西口から夏山町内会館、坂本町内会館、山の手自治会館など10停留所を循環する。大人料金は釜利谷地区内が180円、金沢文庫駅から釜利谷地区内が200円。
実現へ利用呼びかけ
バス誘致運動の発端は、坂本町内会のひとりの住民の訴えだった。「最近は足腰が弱り、最寄りのバス停まで歩くことさえ辛い。もっと近くを走るバスがあれば…」。同町内会はこれを受け2012年、望美台の116世帯にアンケートを実施。バス誘致を望む声が9割という結果に、プロジェクトが動き出した。
横浜京急バス能見台営業所との話し合いの中で、横浜市の地域交通サポート事業を知ることに。翌13年には釜利谷地域交通協議会を発足させ、バスが通る夏山町内会、夏山東町内会、山の手自治会の協議会への参加も得た。
まず対象住民全員の交通手段状況を調査するためのアンケートを実施。その後、具体的なルートの検討やバス停の設置についての話し合いが行われた。「家の前にバス停があるのは困るという人がいる中、設置を受け入れてくださった方には、感謝している」と吉津さん。そして昨年10月、京急バス、横浜市道路局、同交通協議会の3者で試験運行に関する協定書を締結した。
吉津さんは試験運行に喜びつつも、「運行頻度の少なさや、午前9時台から午後4時台と限定された運行時間など、住民の要望を満たしているとは言えない」と話す。「要望実現のためにも住民の皆さまの利用をお願いしたい」と呼びかけた。
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