磯子区在住のアマチュア無線家が、「磯子区制90周年」を電波にのせ日本全国に発信している。「JARL横浜磯子クラブ」(中西洋夫会長)が今年4月1日に開設した記念局では、すでに3000局と交信。年末までに1万局を目指し、区制90周年をPRしていく。
「こちら磯子区制90周年の記念局」――。マイクを握って呼びかけると、福井県や香川県にある各局と次々につながっていく。「昔、汐見台に住んでいたとか屏風ヶ浦にいたという人からも反応がある。まずは90周年おめでとうと言ってもらえることが嬉しい」と中西会長はほほ笑む。
20年ほど前に立ち上がった同クラブに所属するのは、現在35人。昨年末、得意分野の電波を使って区制90周年を祝いたいと記念局開設の準備に取り掛かった。申請が通り、頭文字をとった「8J190ISG」のコールサインで開設できたのが今年4月1日。クラブ活動拠点のほか各会員の自宅、磯子まつりなどの区内イベントで日本中に向け発信している。「磯子に住んでいるのだから90周年を迎えることをPRしたかった。合わせて磯子のことも知ってほしい」と中西会長。電波をキャッチして応答した全国の人々に、磯子の成り立ちや「美空ひばりの生誕の地」などの豆知識を伝え、街の魅力を伝えることもある。
これまで3000局と交信。やり取りがあった相手に贈ることができる記念交信証(QSLカード)には、根岸湾上空からみた富士山に抱かれた街並みを印刷して届けている。閉局の年末までに、1万局と交信することが目標だ。
災害時など通信回路が途絶えた際も有効なアマチュア無線。それに加え「電波の状況による偶然の出会い」が最大の魅力だと口を揃える。「まだ見ぬ人、顔も知らない人と出会える」。一期一会で、区制90周年を伝えていく。
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