根岸中学校(阿部亮一校長=磯子区西町)と浜中学校(永山博幸校長=杉田)が創立70周年を迎え、11月11日(土)に式典などの記念事業が行われる。戦後復興の最中に誕生し、子どもたちの生きる力、支え合う心を大切にしてきた2校。それぞれ1万人、2万人以上の生徒が卒業し、未来へと羽ばたいた。節目の年となる今年度は周年事業などを通じて、生徒が培った歴史と伝統を受け継ぎ、地域への感謝の気持ちを育みながら、新たな一歩を刻んでいく。
根岸中学校
根岸中学校は1947年、当時の磯子区中根岸町に創立。同年5月に開校した。51年に校舎を新築移転。その後は生徒数増加に伴い、増築などを繰り返して歴史を刻んだ。57年には県健康教育優良校として表彰を受けている。
近年は防災関連の授業に力を入れ、地域関連団体から講師を招き、生徒が防災資機材の使用法を学ぶ特別授業などを実施。近隣の保育園や幼稚園の園児らと合同避難訓練などにも取り組む。これまでに同校を巣立った生徒は1万303人。
歴史伝える地図
今年度は70周年事業として、30年前の同校卒業生が製作した「祖父たちが語る根岸マップ」を美術部の生徒が修復。地元愛を伝える新たなシンボル「歴史を伝える根岸マップ」を作った。美術部部長の白石雪さん(3年)は「こういう場所が根岸中の周りにあるのだと再確認できた」と話し、製作活動が地元愛を育むきっかけになっているという。マップは根岸駅前に展示されている。
さらに、式典当日は生徒がエンブレムのデザインを考え、来年度の新入生から新しくなる標準服が発表される。
70周年記念事業実行委員会の安室元博実行委員長は「(70周年が)生徒の未来につながるものになれば」と話し、マップや新しい標準服が次世代を見据えた取り組みであることを喜ぶ。阿部校長は、「子どもたちが豊かな人間性や創造性を携え、個性や可能性を伸ばしていけるよう、学校教育の充実に努めていきたい」とした。
浜中学校
浜中学校は1947年、現在の磯子区総合庁舎にあった浜小学校で開校式を行い、同小学校の一部を借りて授業が開始された。翌年には現在地に木造2階建ての新校舎が完成した。生徒数は年々増加し、82年には2000人超に。これまで、同校を卒業した生徒は2万8000人以上。
部活動が盛んな同校の伝統は、脈々と受け継がれている。59年には野球部が県大会で優勝。60年代には野球部のほか、卓球男子、バスケットボール女子、剣道で県大会制覇を果たしている。近年では2016年に開催されたリオデジャネイロオリンピックに、卒業生の松永大介選手が出場。陸上・競歩種目で初となる7位入賞を果たした。
地域と連携これからも
70周年に向けては、体育祭・HAMA杯や文化祭・芙蓉祭を70周年記念とし行った。また、「卒業後も何か形に残るように」と、生徒会を中心に有志メンバー約30人がグラウンドの石段に絵を書く「スタンドアート」を企画。近く完成し披露される。永山校長は「生徒たちは、歴史や伝統を感じながら行事などに意欲的に取り組んでいた」と話した。
昨年から準備し今年4月には、学校長、教職員、歴代PTA会長などがメンバーとなる70周年記念実行委員会が結成された。同実行委員会では、校内の桜の木が劣化していることから、今年度中に2本を植え替える予定だ。鈴木憲一実行委員長は「これまで、学校や地域、PTAなど多くの方々が生徒を見守り、成長に寄与してきた。これらの歴史や伝統が次代の子どもたちに受け継がれていったらうれしい」と話した。
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