昨年12月から実証運行を行っていた金沢区釜利谷地区の路線バスが12月16日から本格運行を開始した。足かけ6年、バス誘致活動に取り組んできた釜利谷地域交通協議会(吉津知会長)は、今後も会を継続しバス路線の利便性向上に尽力したい考えだ。
路線バスの走る釜利谷地区は、夏山町内会、夏山東町内会、山の手自治会、坂本町内会の4自治会町内会から成る。バスは1日11便で、金沢文庫駅西口と釜利谷地区を平均所要時間約16分で結ぶ。本格運行に先がけ、12月14日には坂本町内会館で関係者ら約15人が集まり祝賀会が行われた。
2課題乗り越え
本格運行への道のりは、決して順風満帆ではなかった。実証実験が始まった当初、乗客数は1日の目標乗車人数330人に対し、平均約6割の200人程度と低迷。「住民の認知度が低く、PRが足りなかった」と同協議会の吉津会長は振り返る。その後、乗車率は徐々に上昇。8月1日から夏山東にバス停を1カ所増やしたことも後押しし、現在は目標の約8割を達成している。
また実証運行期間中には、2カ所の停留所の近隣住民から苦情もあったという。「バス停を移動したり、住民と話し合いを重ねることでようやく解決できた。住民の方のご協力のおかげ」と感謝する。
バスの本格運行に喜ぶ一方で、地元住民の「運行時間帯を伸ばして欲しい」という要望は根強い。今年5月に行われた住民アンケートでは、73・7%が改善を希望していた。吉津会長は、「(運営する京浜急行バスからは)『採算性などの問題で現段階では伸ばせない』といわれている。しかし状況を改善していくのが協議会の課題。今後も活動を継続させて考えていきたい」と話した。
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