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【Web限定記事】 コロナ余波 外出自粛で献血減少懸念 センターが協力呼びかけ

社会

掲載号:2020年5月28日号

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献血を呼びかける藤崎所長
献血を呼びかける藤崎所長

 新型コロナウイルス感染症拡大防止のための外出自粛が続く中、神奈川県下の平日の献血への協力者数が必要数を下回る状況が続いている。港北区にある神奈川県赤十字血液センター(藤崎清道所長)では、「献血は不要不急の外出にはあたらないので、ぜひご協力を」と呼びかけている。

必要数下回る日々

 同センターによると、3月下旬以降の平日は、一日あたりの献血必要人数900人を下回る日が続いている。土曜・日曜・祝日はこの水準を超えるが、平日の不足分を補うには至っていない。

 月別でみると、1月には必要人数2万6639人に対し採血数が若干上回ったが、2月には300人以上の不足(必要人数2万5464人)。3月に入り、競泳の池江璃花子さんが自身のツイッターで献血を呼びかけると、マスコミ等の報道もあり、同月は必要人数を3000人近く上回った(同2万6300人)ものの、政府によって緊急事態宣言が発令された4月には、一転して約2300人不足(同2万6899人)した。

 赤血球の有効期間は21日間のため、継続的な献血への協力が欠かせない。不急手術の先延ばしや、学会から医療機関への血液適正使用の呼びかけ等もあり必要量が減少したことから、需給バランスを何とか保っているが、藤崎所長は「今後が心配」と表情を曇らせる。実際に、医療機関から「(延期した)手術を実施したい」旨の声が届いているという。

バス稼働計画見直し

 献血に協力する方法は、主に2通り。県内8カ所の献血ルームで行うか、センターが企業や大学等に配車する献血バスで実施する。

 このうち、全12台ある献血バスの稼働状況にも影響が表れている。4月、5月はそれぞれ186会場、178会場で計画していたが、4割以上が中止。延べ40カ所で予定していた大学での献血活動は全てなくなった。

 代替えとして横浜駅、センター南・北駅、平塚駅前や大型ショッピングモール等に配車し通行人に協力を呼びかけているが、外出自粛の中、通行人自体が少ないため、依然、厳しい状況は続く。

「命を守るため」

 そのような状況でも協力者を増やす必要のある同センターでは、献血会場で【1】体温測定および、手指消毒の実施【2】入場者へのマスク着用の依頼【3】職員の献血者対応時の手指消毒の実施【4】日々の清掃および機材の消毒の実施――など、衛生管理を強化。献血ルームでは、3密を避けるため事前予約を呼びかけるなど、感染予防対策を講じている。また、県内登録者数20万人の献血クラブ会員に向け、計画的に献血の依頼も実施している。

 5月15日の午前11時30分ころ、中原区に住む36歳と18歳の母娘が、予約の上、みぞのくち献血ルーム(川崎市高津区)を訪れた。母親は「中学生時代の恩師の勧め」で定期的に協力するようになり、今回で91回目の献血。母に連れられてくるようになった娘は「貢献できるなら」と、思いを口にする。そんな母娘の姿に、同施設の菊池裕之所長は「長い間ご協力いただき、たいへん感謝している」と話す。

 藤崎所長は「人命を守るための献血活動は、医療機能維持に必要なもので、皆様のご協力によってのみ成り立ちます。緊急事態宣言下ではありますが、ご理解をいただければ」と話している。
 

感染防止対策を講じ、問診する医師(5月15日、みぞのくち献血ルームで)
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