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金子さんの草花の不思議発見!第44回 ブラシノキ 山火事で子孫を残す 文・日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇

掲載号:2020年7月16日号

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ブラシノキの花(左)と果実(先端の白っぽいやや大粒は1年枝、内側の小型は2年枝)
ブラシノキの花(左)と果実(先端の白っぽいやや大粒は1年枝、内側の小型は2年枝)

 植物の名前には見ただけで、名の由来がわかることがよくあります。「ブラシノキ」もその一つ、花がボトルブラシにそっくりで的を得ています。花の雄蕊がブラシの毛のように大きく目立ちますが、花弁は小さく開花後は脱落します。

 ブラシノキはオーストラリア原産のフトモモ科の樹木で、明治中頃日本へ園芸用として導入されました。正しい和名は「ハナマキ」、葉がマキの葉に似ているためで、学名には「美しい雄蕊」という意味があります。果実はタコの吸盤のような形で枝に集まり(果序という)、年々増えていきます。

 ブラシノキの種子による繁殖方法が少し変わっています。原産地のオーストラリアでは、山火事の発生が多い高温乾燥のブッシュ地域で、周りの草木が山火事(森林火災)で除かれると、ブラシノキは種子の散布を始めます。森林火災がなければ何年も発芽能力が衰えない果実のままで待ち続けます。こうした環境で生き残るために、長い年月をかけて進化してきました。枝に果序が年々増えていくので、この数を調べれば、前の森林火災から何年経たかがわかります。なお挿し木や取り木でも増やすことができます。
 

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