コロナ禍でテレワークが推進される中、会社以外での仕事場の需要が増加傾向にある。そこで京浜急行電鉄とCarstayは、「モバイル・オフィス」利用の実証実験を港南区上大岡エリアと金沢区能見台エリアで各5日間ずつ行った。利用者のテレワークニーズや意向、課題などを探ることが狙い。
京急電鉄は横浜南部エリアの街づくりの取り組みとして、住民参加型のワークショップを2018年7月から不定期で実施。今回の実験はそこで得た意見を参考に、「モバイル・オフィスプロジェクト」を展開しているCarstayとの協働で実現した。
実験では京急電鉄が所有する遊休地に、Carstayの”動くオフィス”として利活用可能なキャンピングカー「モバイル・オフィス」を設置した。場所は、金沢区では駅からは遠い能見台2丁目、港南区では上大岡駅から徒歩1分の立地。ベース車両はトヨタのハイエースで、デスク、大容量バッテリー、家庭用エアコン、照明、冷蔵庫、Wi─Fiなどを完備している。大人4人が車中泊できるスペースもある。京急電鉄は実験結果を踏まえ、ワークショップなどでも再度意見を募りつつ、京急沿線の遊休地の土地活用の一つの選択肢として検討していく考えだ。
「多様な使い方を」
実証実験はWeb上で利用者を募り、2エリアで会社員や学生など計55人が参加した。「周りの目が気にならず快適だった」「郊外に行ってワーケーションで利用してみたい」など肯定的な意見が多く聞かれた。
利用者の一人、瀧諒太さんは昨年5月に富岡西で会社を立ち上げたばかり。「子どもが3人おり、もともとキャンピングカーには興味があった。パソコンがあればできる仕事で少人数でやっているので、体験しにきた」と動機を話す。「災害時にも良いかも。選択肢の一つとして検討したい」と話した。
Carstay担当者は「多種多様な使い方ができるのが、良いところ。キャンピングカーを知らない人にも、乗ってみてイメージを持ってもらいたい」と話した。また、今後はトイレや蓄電池を充電する電気設備など設置場所のインフラ整備・設備も重要になってくるとも述べた。
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