片吹の太寧寺(山本浄月住職)で6月14日、「あかひげ253年忌祭」が行われた。当日は、関係者ら20人以上が訪れた。
赤ひげこと小川笙船(しょうせん)(1672〜1760)は、江戸時代の医師。身寄りのない病人の救済のために小石川養生所の設立を提案し、自ら初代肝煎(世話役)に就任した。「医は仁術」を実践した名医と伝えられ、山本周五郎の小説「赤ひげ診療譚」のモデルとなった。晩年は風光明媚な金沢の地を気に入り、居を構えたという。当時は瀬ケ崎にあった太寧寺とのかかわりが深く、江戸で没した後、遺言によって寺に分骨墓が築かれた。戦時中に寺が移転した際に墓は逸失したものの、10年ほど前にその一部が見つかり、再建された。
当日は、山本住職により法要が営まれた後、参加者が境内にある分骨墓を参拝。金沢ゆかりの「赤ひげ」に思いをはせた。
年忌祭の施主で、笙船の子孫にあたる小川明さん(72)=東京都台東区=は、「赤ひげは金沢を愛した人。ゆかりのある地元の皆さんにも、赤ひげをもっと知ってもらえれば」と話した。
特製まんじゅうも
この日に合わせて、健康野菜「ヤーコン」を使った「赤ひげ養生饅頭」も配られた。これは、地元和菓子店の横浜紅谷(富岡東)が製造した。ヤーコンは、南米原産の根菜。オリゴ糖や食物繊維が豊富で生活習慣病の改善に効果があるとされ、「養生」にはもってこいの野菜だ。同店の鈴木道弘代表は、「数年前に発売した商品をベースに作った。いずれ店舗でも販売できれば」と話している。
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