はまっこムエタイジム 水落選手 会長とつかんだ世界王座
金沢区から世界チャンピオンが誕生した。
12月2日、WPMF世界ライト級王者決定戦がTDCホール(東京都)で行われた。能見台のはまっこムエタイジム所属・水落洋祐選手(28)は気合の入った表情で試合に臨んだ。
対戦相手のノンアーン・サシプラバージム選手は世界ランク4位の格上。「硬かった。相手の作戦通り技が入ってきた」と振り返る通り、1R(ラウンド)はノンアーン選手優勢で始まった。2R、水落選手のローキックが炸裂。相手の動きが鈍くなると一気にパンチの応酬、ダウンを奪う。一度は立ち上がったものの再びパンチとキックのラッシュを浴びせ、右フックでKO勝ちを収めた。「気にしない、いつも通りという言葉でリラックスできた。手数が増えていった」と話す。声を掛けたのは、同ジムのユタポン前田会長(46)=写真上・左=だ。
「ファミリー」で成長
「最高の人です」とはにかみながら会長を紹介する。「ムエタイのことを何も知らない時から少しずつ、心や技を教えてくれた。試合前は顔を見るだけでジムにいる気分になる。一緒にリングに立てるだけで勇気になる」と絶対の信頼を寄せる。
ジムの門を叩いたのは7年前。「初めは下手くそ。でもまじめに練習を重ね、ここまできた」と前田会長。今まで厳しく注意したことはない。「チャンスをもらって試合ができる」―会長の教えを守り、常に魂の入った試合をしているからだ。
その戦いぶりはジムに通う子供たちの絶大な人気を誇る。「強いのに威張らず、面倒見も良い。皆の憧れ」と前田知子マネージャー(44)。タイトルのかかった試合前に必ず絵を贈る「ファン」もいる。「1個、2個、3個とベルトが増えているんです」と嬉しそうに話した。「ジムでは皆ファミリー。一緒に頑張ろうというのがスタイル」と会長。水落選手の強さは、そんな環境で培われてきた。
昨年、2本の日本ベルトを奪取した水落選手。「強い相手と戦いたい」。本場・タイのベルト獲得を狙う。
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