タグラグビー 金沢小で朝練習種目に 市内で普及進む
金沢小学校(坂本昌彦校長)は6月から、関東学院大学ラグビー部の春口廣監督を招き「タグラグビー」の朝練習を開始した。2011年度から、厚生労働省の小学校新学習指導要領に明示されたタグラグビー。横浜市内でも普及活動が広まっている。
タグラグビーは、腰に巻いたベルトの左右についた「タグ」を取ると、タックルの代わりになる競技。ラグビーに比べ激しい接触がなく、男女年齢問わず楽しめるスポーツとされている。
金沢小学校は4年ほど前から、運動量の豊富さと男女共に取り組めるという理由で体育の授業に導入。3年前に朝練習に取り入れたが、実技指導を行う教師の転勤で実施が困難に。坂本校長が春口監督に相談し、快諾を得たという。現在は毎週火曜と木曜の朝に4〜6年生の希望者、約45人が春口監督と同大ラグビー部学生に指導を受けている。
馴染みの薄いルールや指導者不足などの課題がある中、市の体力向上推進校である同校は、7月の実技研修会にタグラグビーを取り上げた。教員の教材種目の理解を深め、指導力向上を目指す。「先生が知らないと教えられない。授業に上手に取り入れられるよう選択した」と坂本校長は話す。
経験者に日本代表選手も
市は全国に先駆け、01年度から「横浜市小学校教育課程編成の指針」にタグラグビーを例示。普及を目的に、教員が中心となり「横浜市立小学校タグラグビー交流会」が発足した。03年度から毎年12月に、交流試合を実施。昨年度の参加児童数は1007人で開始当初から倍増した。実行委員長で大正小学校(戸塚)福浦秀一校長は「まだ社会体育として一般的ではない。地域のチームや交流試合で広がっていけば」と話す。
春口監督が理事長を務める「NPO法人横濱ラグビーアカデミー」の出前出張講座には毎年、市内の100校前後の小学校が参加している。区内でも年間約50件の依頼があるという。春口監督は「金沢区は関東学院大学もありラグビーが盛んだと思う。まずは先生に理解を求め、広めていきたい」と話していた。
16年からオリンピック種目として正式採用が決定している7人制ラグビー。市内小学校のタグラグビー経験者からは4人の日本代表が誕生している。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>