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石井誠弁護士が答える 元気の出る法律相談(38) 「遺産の分け方での紛争」
Q、母が亡くなり、母名義の不動産と預金を相続することになりました。父は既に亡く、子どもは私と兄だけです。私は不動産はいらないので、代わりに預金を多く欲しいです。でも兄は不動産も欲しいけど預金も半分欲しいと言って譲りません。遺言書はないです。
A、話合いで分割方法が決まらないと審判といって裁判官が分割方法を命じることになります。審判になれば、生前贈与などがない限り、原則として法定相続割合に従って分割されます。
本件なら、不動産も預金も半分こにするか、不動産をお兄さんが取得し、あなたが、不動産の半分に相当する金額を、預金で多めに取得することになります。
まずは、不動産の時価を計算し、その計算書をお兄様に見せて、不動産の半分はあなたに権利があることを説明しましょう。
合意できないと、不動産はずっと共有のままで何かと不便ですし、審判になれば手間も時間もかかります。こういったデメリットを教えてあげるのも説得の一つの手法です。話に応じてくれなければ、調停(裁判所で、調停委員の立会いのもとに話し合う)を申し立てるのもいいでしょう。
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