世界七大陸最高峰登頂とパラグライダー飛行に挑戦する、横浜高校出身の浅野暢来(いたる)さん(19/東海大学)が3峰目に成功した。富士山、仏・モンブランに続き、挑戦する山の中で最も低い豪州最高峰のコジオスコ(標高2228m)山頂から飛行した。
モンブランを冬とするならコジオスコは春――「草花や川、動物や魚がいて自然豊か。山は標高が低い方が、山肌がきれいと気付いた」と嬉しそうに話す。
予定していた日程は天候に左右され中止。滞在を2週間延長し、ホームステイ先にテントを張り好機を待った。再び挑んだ3月21日は登頂するも強風。翌22日は快晴、無風と絶好のフライト日和。現地時間の午前8時、大空を舞い降りた。
経験生かし、着実に成長
「たった5分の飛行でどう魅力を伝えられるか」。とっさに思い出したのが、持参していた洗濯ひも。右足に約1・5mのひもを括りつけ、その先にカメラをつなげて飛行中の自分を撮影した。「普段から揺らしたり真横になったりして遊んでいた。それを応用した」と無邪気に笑う。機体と人全体を、客観的な視点で撮影することに成功した。
経験が生きたことがもう一つ。「風が止むのは大体早朝か夕方」。悪天候に泣かされた日はいずれも昼の出発だったため、22日は早朝の飛行をサポート役に提案。それが奏功した。「今までは飛べれば満足だったが、判断が間違ってないことで自信になった。自分で最善策を考えるのが冒険」。そんな面白さも追求していきたい気持ちが芽生えた。
昨年9月に挑んだキリマンジャロは飛行許可が下りず断念。せめてもと、機材を背負って登頂を成功させた。「準備は万端。いつでも来いという感じ」と自信をにじませる。同時に「当初は山と自分の問題と思っていたが、それ以外の壁がある」と厳しさも痛感している。だが情熱は途切れない。「次は南米・アコンカグア」。7千m近い雪山に、期間を1年半設けて挑む予定だ。「低酸素室での高山病対策や、日本のアルプスで雪山登山をして訓練したい」。それに加え、トレイルランや飛行訓練など日々のトレーニングも続ける。「パラは登山と合わせて楽しむもの。これがあれば山を遊びつくせる。その魅力を伝える第一人者になりたい」
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