神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

戦後70年 幻の三菱パラオ造船所 50人超える犠牲者も

公開:2015年4月23日

  • LINE
  • hatena
資料を説明する牧浦社長
資料を説明する牧浦社長

 第二次世界大戦末期、激戦地パラオで造船所の建設工事が進められていた――。三菱重工横浜製作所(元三菱重工横浜造船所 通称/横船)で昨年、新たに建設工事責任者の手記2冊が発見された。以前に見つかっていた業務日報や電文などの資料と合わせ、当時の様子を振り返る。

 日本から南に約3000Kmに位置するパラオは1920年から終戦の45年まで日本の委任統治領だった。戦時中に国が1万トン級のドックの建設を進め1943年6月から、横船に委託された。横船からは3回にわたり職員や行員ら計84人がパラオに派遣された。

 手記はこの時の工事責任者、牧野長氏さんのもの。横浜製作所金沢工場(区内福浦)と本牧工場(中区)で社内文書の整理中に見つかったという。社内文書の下書きや日記のようなメモ書きが記されている。

 牧野さんは44年3月にパラオに入るが、建設物資の手配のため一時帰国。その後、現地の戦況が悪化し、7月6日ついに工事は中止に。派遣員は制海権のない中、フィリピンへの脱出を試みる。「十一名パラオに於いて召集、軍務に服す」「六十八名動静不詳」「一名死亡」。牧野さんが赤字で書いたこの文書の日付は8月23日。資料をまとめた三菱日立パワーシステムズエンジニアリングの牧浦秀治社長は「きちっとした字の他の報告書と比べ、書きなぐったような筆跡。自分だけ日本に戻ったことの辛さが現れているのでは」と心中を推察する。日本に生還したのは84人中、わずか28人だったという。
 

戦後70年 語り継ぐ戦争の記憶

タウンニュースの各発行エリアで企画・編集した関連記事まとめ

http://www.townnews.co.jp/postwar70.html

金沢区・磯子区版のローカルニュース最新6

横山剣さんら出演 年に一度の横浜感謝祭「ハマフェスY165」が5月25、26日に

旧柳下邸に五月人形

旧柳下邸に五月人形

6日まで、入館無料

5月2日

称名寺で薪能

称名寺で薪能

5月3日、当日券販売も

5月2日

OTABISHO(おたびしょ)開業

みなとみらい

OTABISHO(おたびしょ)開業

能と狂言の紹介施設

5月2日

神奈川の食の魅力PR

神奈川の食の魅力PR

10月に展示会、出展者募集

5月2日

横浜・大佛次郎記念館で仏画家 ポール・ルヌアール没後100年企画展

本まぐろ直売所

4/26~5/6は休まず営業、毎月第2・4土日は特売日!

https://www.yokosuka-honmaguro.com/

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 5月2日0:00更新

  • 4月25日0:00更新

  • 4月18日0:00更新

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

金沢区・磯子区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月3日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook