金沢区内片吹地区で10月1日から、路線バスの本格運行が開始した。路線は京急線能見台駅と片吹地区を結ぶ循環で1日14便。9月27日には、片吹自治会館で記念式典が行われ、運行の実現を祝った。
記念式典には地域住民や行政・京浜急行バスの担当者ら約40人が出席し、運行実現を祝った。
挨拶に立った片吹団地自治会の山崎幸雄会長(73)は「本格運行はひとえに皆様のおかげ。今後も工夫・改善を重ね、一人でも多くの方に乗っていただける路線にしたい」と話した。また、國原章弘金沢区長は「皆さんの熱意で成し遂げたこと。路線が継続できるよう、積極的に乗ってほしい」と祝辞を述べた。
住民の努力結実
片吹団地自治会がミニバス導入を検討し交通対策委員会を立ち上げたのは2012年。運行実現を目指し活動してきた。昨年10月からは実証実験が開始され、その採算性や安全性が検証されてきた。
同自治会は運行に必要な利用者数を確保するため、ポスターや回覧などでバス利用を呼びかけ。また約550世帯と小規模な自治会のため、近隣の自治会・町内会の協力も仰いだ。その結果、昨年10月から8月までの1日の平均利用者は当初の目標を上回る153人に。特に8月以降は200人を超え一気に増えた。
利用者増の一因と考えられるのが、「バスの運行が定着したこと」や「夏の暑さ」などに加え、8月に停留所を2カ所増設したことだ。その内1カ所は実証運行当初から要望があったものの、見通しの悪い交差点近くのため設置が見送られた場所だった。今回、路面にバス停留所の表示と注意喚起を促す看板を設置することで安全を確保し、警察の了解を得た。
区内2例目
市道路局の担当者は「住民の皆さんが非常に協力的で、バス停やルートなど合意形成が比較的早かった」と話す。市は2007年から横浜市地域交通サポート事業を実施し、交通が不便な地域の改善に取り組んでいる。バスの本格運行は片吹地区で市内10地区目、区内では六浦南地区に続き2例目となる。現在、釜利谷地区、高舟台地区、東朝比奈地区でも運行に向け、取り組みが進められている。
金沢区・磯子区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>