神奈川県立金沢総合高校(金沢区富岡東)の生徒10人が12月17日、近隣のこすもす幼稚園で地元の昔話をもとに創作した音楽劇などを園児126人に披露した。
この取り組みは一昨年に続き2回目。10人は選択科目の音楽IIIを受講しており、10月から授業時間を使い、音楽から脚本、演出、構成など作品をゼロから作り出してきた。
地域の人が提供してくれたさまざまなネタから、生徒たちが選んだ題材は富岡の地名の由来を伝える昔話「美しいキジ」。これは、かつてこの地に住む長者が白いキジを狩り、その霊を慰めるために墓をつくり「鳥見ヶ丘」と名付けた。その名が転じて「富岡」という地名になったという話だ。
生徒たちの演技を、園児たちは楽しそうに見入っていた。最後は全員でアニメ映画「となりのトトロ」の「さんぽ」を大合唱。保育士が園児に感想を問うと「楽しかったー」と大きな声で答えた。
卒園生も熱演
演劇部に所属する甲田陽南さん(18)は、「美しいキジ」の脚本を担当。「普段より分かりやすい言葉を使おうと意識して書いた。伝わらないかと不安もあったが、喜んでもらえてよかった」と話した。甲田さんは同園の卒園生でもある。久しぶりの園に「前よりも狭く感じた」とも。高校卒業後は短大に進学し、保育を学ぶ予定だ。
担当する山崎栄一教諭は「生徒たちにとって良い実体験になった。場所を提供していただき、感謝している」と話した。
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