新型コロナウイルス感染症の影響で、横浜市立小中学校では修学旅行への対応が分かれている。市教育委員会によると、9月17日までに実施したのは小・中・小中一貫の義務教育学校487校のうち、小学校12校、中学校4校となっている。市教委は「市立学校の教育活動の再開に関するガイドライン」の中で、遠足(旅行)・集団宿泊的行事実施のための留意事項を策定し、実施の場合には感染防止対策を講じて安全に行えるよう支援をしている。
市教委の聞き取り調査では、8月末時点では小学校の3割、中学校の4割が修学旅行の中止を見込んでいた。9月に入ると実施に踏み切る学校が出始め、17日までに小学校12校、中学校4校が修学旅行を実施した。
修学旅行を教育カリキュラムの一環と位置付ける市は、行き先の選定などの実施方法を各校の判断に委ねているが、今年度は新型コロナウイルス感染症の影響で、予定通り実施する学校や別日への延期、中止など対応が分かれているという。箱根や鎌倉など、県内観光地への日帰り行程に変更する例もあった。
その一方、市は独自のガイドラインを策定し、文部科学省が推奨する日本旅行業協会の「国内修学旅行の手引き」にも準じた対応を実施校に求めている。実施校では、公共交通機関の利用を避けて貸切バスを利用したり、体調不良に備えて看護師らが随行したりしている。
2年前に市立中学校で初となる秋の修学旅行を実施した富岡中学校=金沢区=では、予定通り9月17日から2泊3日で、京都・奈良に7クラス約260人で訪問。宿での食事は大部屋でなく各部屋への配膳に変更し、予備の部屋を保健室として用意。生徒の自主行動時間は、ワンボックス型タクシー43台を手配した。タクシー代は追加料金となったが、政府の観光支援事業「GoToトラベルキャンペーン」を活用したことで生じた余剰金を充てたという。
キャンセル料公費負担
市立小中高校のキャンセル料公費負担などを盛り込んだ1億8千万円の補正予算が市会9月定例会で全会一致で可決された。学校が中止する場合や、保護者判断で参加を見送る際に適用される。事業費には、実施校に対する看護師らの随行費なども含まれている。
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