磯子区にゆかりのあるアーティスト「アルケミスト」が、横浜国際総合競技場で3月16日(土)に開かれる「東京2020 500日前イベント」に出演する。当日は、岡村小学校の児童とともに、代表曲「あの空」を歌う。2日後に迫った本番に向け、ステージへの思いを聞いた。
「がんばれ〜、がんばれ〜」というフレーズが耳に残る歌詞の「あの空」。ユニットのこの代表曲は2012年、東京都の小学校の創立80周年を記念した歌として制作された。「未来の自分、大人の自分に向かってがんばれというタイムカプセルを残したかった」とボーカルのこんやしょうたろうさん(42)は曲について説明する。
その後、愛知県で開かれたイベントで同曲を披露すると口コミや動画配信サイトYouTubeで話題となり「ぜひうちの学校でも歌ってほしい」という依頼が殺到。「あの空プロジェクト」と題し、岐阜県や福岡県、こんやさんの故郷・宮崎県など300校以上の小中高を訪れ、児童・生徒と「あの空」を歌ってきた。これらの活動を知った横浜市の担当者が子どもたちとイベントを盛り上げてほしいと出演を依頼した。
16日のステージでは、2019年度の「オリンピック・パラリンピック教育推進校」に指定されている井尻慶太さん(42)の地元・磯子区の岡村小学校の有志児童とステージに立つ。横浜市の学校と一緒に歌うのは初めて。井尻さんは「地元の子どもたちと歌えて本当にうれしい。一緒に盛り上げられたら」と意気込む。
パラ出場を目指す
うまれつき左手の肘から先がないこんやさんは現在、東京パラリンピックを目指し練習に励んでいる。きっかけは、2017年に鹿児島県徳之島で開かれたトライアスロンの2Kmスイムに出場したこと。「正直辛かったけど、楽しさも感じて」。40歳を過ぎてのチャレンジに「無謀だ」といった声もあった。だが「音楽もスポーツも障害があるなしに関わらず挑戦できるのでは」との思いを強くし、週4から5日泳ぎ込んでいる。
こんやさんの挑戦を間近で見守る井尻さんは「子どもたちに、“がんばれ”を届ける歌を歌っている中で、まさに彼が競泳をがんばっている。その姿をもって歌うことで、あの空という歌に、真実味、リアリティーを生んでいると思う」と話す。
イベントは、パラリンピック競技の周知も兼ねて開催される。「選手にも『がんばれ』の思いが伝わるようなステージにしたい」とこんやさん。さらに、東京2020で子どもたちと一緒に「あの空」を歌いたいという思い、目標も芽生えた。そのスタートとして、16日のステージに立つ。
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