各地で祭りが行われる中、特別な思いでその日を迎える人たちがいる。
中区本郷町3丁目第1町内会では、本牧神社大祭の町内渡卸が8月7日に行われた。威勢の良い掛け声とともに、総けやき造りの立派な神輿が町内を歩く。
その様子を笑顔で見守るのはこの神輿の製作者の渡辺輝夫さん(西区浅間町)。渡辺さんは、これまでに趣味で神輿を製作し地元の町内会などに提供していたが、5基目に製作した神輿の譲り手が見つからず数年捜していた。
そんな中、今年3月に本紙で渡辺さんの神輿の譲り手を募集している記事を掲載したところ、応募が殺到。インターネットから記事を見た九州の人からも電話があったほどだった。「朝一番、誰よりも早く連絡があった」という本郷町3‐1町内会の心意気に納得し譲ることに決めたという。
7月下旬に引き渡しを行い、本牧神社大祭に合わせて急ピッチで装飾などの準備が行われた。8月7日の当日、縁起物の神輿をひと目見ようと近隣の町内会からも担ぎ手が集まり、渡辺さんの作った神輿は華々しくデビューを飾った。
「本当に良いところに嫁いだよ。神輿は担がれてなんぼ。作り手冥利に尽きるね」。渡辺さんはビールを片手に饒舌だった。
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