中スポーツセンター(中区新山下3)の副所長、山田武史さん(39)が救命処置により人命を救ったとして9月9日、中消防署から感謝状が贈られた。
山田さんが救命処置を施したのは6月29日。空調設備のない同センターの体育室で卓球をしていた男性(63)が、午前10時過ぎに突然倒れたという。
その一報を聞き山田さんが駆け付けた時には、意識および呼吸がない状態。応急手当普及員の資格を持つ山田さんは、センター内に設置されていたAED(自動体外式除細動器)を起動させ、機器の判断に従ってまずは1回電気ショックを与えた。倒れてから2、3分経過した頃だったという。
救急隊員の到着まで、4分ほど心臓マッサージを施し、病院に搬送され男性は一命を取りとめた。
日ごろの研修が大切
山田さんは瀬谷のスポーツセンターに勤務していた2005年にも、一度、応急手当てする場面に遭遇している。当時は、施設にAEDが完備されておらず、倒れた50代の女性は心臓疾患を持っていたこともあり救命には至らなかった。
「処置をする前に、ちゅうちょがあった」と当時を悔いる山田さん。それ以降は「同じことは繰り返してはいけない。どうしても助けたい」との思いから、応急手当の訓練を日頃から欠かさず、また施設職員に対して知識やノウハウの普及に力を入れているという。同センターでも現在、月1回職員全員を対象に研修を実施している。
山田さんは、「いざ倒れた人を目の前にすると一人で処置するのは不安で怖い。職員が普段から研修を積み、みんなで助ける体制が大切。勇気も出ます」と話した。
また、運動する高齢者に対しては「体調が悪い時は無理しないでほしい」と注意を呼びかける。
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