西区民まつりで毎年子どもたちが行列を作る「ミニSL」。石炭を燃やし、白い煙をあげて本物さながらに力強く走るこのSLを作ったのは西区御所山町在住の五家錦三さん(95)。24年前に約6年がかりで制作した。
三菱重工(株)横浜造船所で技師として働いていた五家さん。定年を一年後に控えたある日、東京の交通博物館で見た精巧な機関車のミニチュアに子どもの頃からのSL好きの想いが蘇った。
一念発起した五家さんは、東京の工業高校の講座に毎週1回夜に通ってミニSLの作り方を学んだ。更に旋盤など工作機械も購入し、自宅の一室を工場にして毎夜作業に没頭した。
そして完成したSLは、客車を含めた全長約11メートル。旧国鉄のC59型の8・4分の1大の精巧なもので、エンジンや給水ポンプ、ネジの一本一本、レールまで全てを手作りした。
西区民まつりでは98年からSLを走らせる。「子どもたちに喜んでもらえるのが何より」。数年前までは五家さんが直接運転をしていたが、今は町内会の人たちが代行する。「今年は70周年の記念の年だし、ぜひ行ってみたいね」。区民まつりミニSL乗車は西前小学校「こどもの広場」で。
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