日本ランキング3位のプロボディボード選手で普段は中区の大鳥中学校の非常勤講師、そんな2つの顔をもつ女性がいる。西区在住の刀根真由美さん(29)だ。
昨年10月に宮崎県で行われた2015年最後の大会で見事優勝をおさめ、プロボディボーダーを公認する日本唯一の団体「JPBA」のランキングにおいて2014、15年と2年連続3位に。年5回の公式大会のうち、4大会とも5位とふるわなかったが、最終戦は「心身ともに、しっかりと準備ができた」と振り返った。
大学3年でプロに
東京都出身で小学生のころに横浜の西区へ。週5日はプールに通い、5Kmのコースを7本こなすなど競泳の育成コースに所属するスイミング少女だった。ボディボードに出会ったのは中学1年、鶴見区にあった波の出るプール「ワイルドブルー」でのことだった。「とってもおもしろくてハマりました」と白い歯をこぼす。
次第に仲間の輪が広がり、遊びの延長で試合などを経験するうちに「勝ちたい」という気持ちが強くなったという。「ボディボードのために」と高校は海が近い茅ケ崎の学校へ。中学生のころから練習に訪れていた湘南の海は、さらに身近な存在となった。「仲間と一緒にレベルを上げていくのが楽しかった」
大学は体育学部に進み、3年生でプロのボディボーダーに。その一方、「母の知人に尊敬する教師の方がいる」とその仕事にあこがれ、教職課程を履修。卒業後は、プロ選手として活動しながらも、学校の非常勤講師に。「生徒と接していて励まされ学ぶことも多く、それが波乗りのエネルギーになっています」と話す。
自然との一体感、格別
季節を問わず、週末は車で海へ向かう。冬は朝の6時、夏になれば4時台には海に入っている。「朝焼けのなか、波に乗る。自然と一体になる非日常の感覚は経験してこその魅力です」と語る。
海からの帰り道、車を走らせるひと時は、何とも言えないリラックスタイム。「外海は波が違います」と、余裕があるときは千葉県九十九里で練習も。また、年1度は海外の大会に出場する。昨年9月にはポルトガルを訪れた。
夢中になれることの幸せ
「授業の準備をしっかりして、仕事を実践することは自信につながる」と何ごともトレーニングととらえる。「子どもたちには、好きなことや夢中になれることを見つけようと呼びかけています」とし「私の活動を通して皆さんに元気を与えられたら」と思いを語る。
ボディボードの競技については「手軽にできるスポーツで難しくない。波にのると滑り台のようで楽しいですよ」と競技活性化にも余念がない。
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