発達影響最小限に
横浜市は7月から新生児聴覚検査の費用助成を開始した。聴覚障害は早期に発見された場合、音声言語の発達などへの影響が最小限に抑えられる。同検査の費用助成は神奈川県内の自治体として初めて。
生まれつき両耳に聴覚障害がある新生児は1000人に1〜2人と言われている。言語やコミュニケーション能力は生後2、3年で発達するため、聴覚障害の発見が遅れると、能力の発達に影響があると指摘されている。
厚生労働省の調査によると、2014年度時点で新生児聴覚検査の公費負担を行っている全国の自治体は6・3%だった。検査結果を把握してない自治体は34・9%あった。
こうした状況に対し、厚労省は「すべての新生児が検査を受けることが重要」として、各自治体に公費の助成や検査の実施を行うことを求める通知を出した経緯がある。
横浜市では昨年、分娩できる医療機関45施設を対象に検査の実態を調査したが、受診を希望制としていたため、受診者数や受診率を把握することはできなかった。
脳波測定など
横浜市の助成は、音を聞かせて脳波を測定する自動聴性脳幹反応(AABR)検査で3千円、耳の中の音を解析する耳音響放射(OAE)検査で1500円。検査費は医療機関によって異なり、3千円〜8千円とされる。市こども青少年局によると、他の政令市の事例や診療報酬点数などを考慮して助成額を決定したという。
対象者は18年7月1日以降に出生した新生児で、市内に住民票がある人が出産した新生児、または市内に住民票がある生後60日以内の乳児。生後60日までに受けた検査が対象。補助券が利用できる医療機関は市内で40施設(7月時点)。母子手帳の交付時に渡される補助券を医療機関提出すると、検査費用から助成額が差し引かれる。
同局の担当者は「助成することで受けやすくなり、検査が広がるといい。異常があると判断されても早期発見し、早期支援が図ることが重要」と話している。
問い合わせは市こども青少年局【電話】045・671・2455。
|
<PR>
中区・西区・南区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>