中区山田町の旧富士見中学校跡地にある日本語支援拠点施設「ひまわり」(出川進統括責任者)が、奉仕活動団体の横浜旭ロータリークラブ(旭RC)から10月に図書164冊の寄贈を受けた。同施設は市教育委員会が運営しており、寄贈に対して市教委から同クラブへ感謝状が贈られた。
同施設は、来日したばかりの児童生徒や保護者を支援する施設として、昨年9月に開設。背景には、市内で日本語指導が必要な児童生徒が2012年度から17年度の5年間で約900人(約75%)増加していることがある。子どもたちは学校で指導を受ける傍ら、同施設でも日本語や学校生活・制度などを学ぶ。
教材にちなむ164冊を選定
旭RCは来年度のクラブ結成50周年を記念して、今回の図書寄贈を決定。市教委の要望に基づき、日本語の学習教材や教科書に出てくる話などを題材にしたものを164冊選定した。
同施設の図書室で10月23日に開催された贈呈式には、同クラブと市教委の関係者をはじめ、同施設の生徒も出席した。
市教委事務局の鯉渕信也教育長は「子どもたちにとって外国での学習は大変なことだが、日本と外国の関係をよく知っているからこそ大切にしていきたい」と話した。
中国で過ごした経験があり、代表生徒として出席した汐見台中学校=磯子区=の菊池雨潔(あき)さん(1年)は「寄贈図書の中には中国に関する本も多く嬉しい。不安なこともあるが、早く日本語に慣れていきたい」とはっきりとした日本語で感謝を伝えていた。
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