2019年、横浜港で新たに2カ所の客船ターミナルの運用が開始される。大黒ふ頭=鶴見区=と、みなとみらい21新港地区のふ頭だ。
大黒ふ頭は17年12月に改良工事が始まり、出入国手続きを実施するCIQ(税関・出入国審査・検疫)施設が整備されることで、今年4月から本格的な運用開始となる。
新港地区の客船ターミナルは今年の秋ごろオープン予定。客船が接岸するふ頭には、地上5階、延床面積約3万300平方メートルの施設が整備され、1階にはCIQ、1・2階には食をテーマにした商業施設、1階から5階には高品質なホテル(客室数約200室)などが入る計画となっている。
ふ頭を所有する市が、公民連携事業として事業内容を公募。(株)横浜岡田屋を代表企業とする8社からなるグループ「(仮称)Yokohama Pier9」の提案が選ばれ、同グループの構成企業が中心となり設立した新港ふ頭客船ターミナル(株)が開発主体となっている。
新港ふ頭は、日本初の近代的ふ頭として横浜港の中心的な役割を担ってきた歴史を持ち、ふ頭先端には横浜港第一号の「ハンマーヘッドクレーン」が設置されたことから、この開発事業は「ヨコハマハンマーヘッドプロジェクト」と命名された。
市、機能強化に注力
近年、世界的にクルーズ人口が急増しており、特にアジアではその傾向が強く、横浜港に寄港する客船は大型化が進んでいる。行楽シーズンには客船の寄港が集中することもあり、大さん橋だけでは十分な対応が困難な状況という。また横浜ベイブリッジを通過できない超大型客船への対応も必要なことから、市は全庁をあげて受入機能の強化に取り組んできた。
今秋オープン予定の新港地区のターミナルは、10万トン程度までの客船を想定。港湾局によると「10万トン級の船がここまで市街地に近いところに停泊できるのは世界的にも珍しい」と指摘し、乗船客などによる経済効果も期待する。また新港地区から臨港パークへの水際線をつなぐ橋が20年中に整備予定で、市は、みなとみらい地区の回遊性向上も見込んでいる。
4月にQE寄港
ベイブリッジの外港に位置する大黒ふ頭では、22万トン級の超大型客船にも対応する。4月と5月には客船「クイーン・エリザベス」の発着が予定されており運用開始後の初の利用客船となる。
同ターミナルは自動車専用船岸壁を暫定利用するもので、市は山下ふ頭の再開発計画を見据えながら、将来的には本牧ふ頭への整備を視野に入れている。
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