新型コロナウイルス感染拡大の影響で発表の場を失っているアーティストたちを支援したい―。元町でギャラリーと寿司店が融合した店を営む田口竜太郎さん（44）が、７月20日にオンラインギャラリーを開設した。
田口さんは元町で約50年続く寿司店の２代目。２０１８年に寿司をつまみながらアートが楽しめる「Ｇａｌｌｅｒｙ＋Ｓｕｓｈｉ三郎寿司あまね」を開店し、これまで横浜ゆかりのアーティストの絵画や立体作品などを中心に展示してきた。
しかしコロナの影響で５月から２カ月半の間展示は中止に。他の美術館や画廊も休業が相次ぎ、アーティストが活動機会を失っていくのを目の当たりにする中「ネットで作品を公開すれば自宅のパソコンやスマホからいつでも鑑賞してもらえる」と、オンラインギャラリーを思いついた。開設資金をクラウドファンディングで募ると目標額の２００万円を超える支援金が集まった。
オンライン初の個展に「17歳の画家」
開設された「あまねオンラインギャラリー」（https://amane.gallery/）は入場無料。画家や陶芸家などのアーティスト紹介や作品を購入できるネットショップもあり、今後はライブペイントなどの動画配信も定期的に行っていく予定だ。
現在初のオンライン個展を「17歳の画家」として活躍する萌白（めじろ）さん＝人物風土記で紹介＝が８月29日まで開催中。「17歳という若さでプロの画家として日々成長する萌白さんの今を伝えたかった。ネットを活用したアートビジネスは他のアーティストのヒントにもなるはず」と田口さん。「元町から世界に横浜の文化芸術を発信できたら」と話した。
スマートフォンに指で描いたという萌白さんの作品『untitled-３』
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